職場の熱中症、製造業最多に 19年統計で建設業抜く

19年に製造業で熱中症により4日以上休んだ人は180人、死者は4人。建設業では休業が143人、死者10人に上った。

記録的猛暑だった18年は、製造業の休業者が216人、死者5人だったのに対し、建設業が休業者229人、死者10人で、合計人数では建設業が多かった。

製造業の特徴は、屋内で作業中の熱中症の多さだ。同省が調べた結果、製造業で起きた熱中症の少なくとも66.3%が屋内作業中と考えられた。高温多湿な環境のほか、冷房の設定温度を大幅に高くした際に起きたケースもあったという。建設業は4.6%にとどまった。

厚生労働省 の担当者は「炎天下の作業が多い建設業に比べ、製造業は屋内なら大丈夫だという先入観があるのかもしれない」と指摘。「真夏では屋内もリスクは低くない」と警告した。
同省は暑さ指数(WBGT)を調べた上で作業計画を立てたり、涼しい服装や冷房を備えた休憩室を備えたりするなど、十分な対策を取るよう呼び掛けている。