AI技術を活用した「オンラインレンディング」

融資も使い分けの時代

2019年は、4月にみずほ銀行、6月に三菱東京UFJ銀行の「オンライン融資」(オンラインレンディング)事業への参入が発表され、「日本におけるオンライン融資元年」とも言われている。「お金を融資する」という点では、これまでの銀行融資となんら変わらないが、“オンライン”という文字が付くと警戒して二の足を踏む経営者も多い。

オンラインレンディングは、これまでの銀行融資のような与信判断に際し決算書に依存せずに、銀行口座の出入金に関する履歴データや直近の決済状況、発注状況、融資を受けたい人のソーシャル・ネットワーキング・サイト(SNS)のデータなどのビッグデータを基に審査を行い、融資を実行するサービス。実際の商取引、入出金、 クチコミなどに着目する点が特徴であり、従来の銀行融資と比較し、インターネットが繋がっていれば、オンライン上で「簡単」「短時間」に融資が受けられるサービスだ。

この点、中小企業やアーリーステージの企業にとっては、なんとも有難い審査制度と言って過言ではない。ただ、ネックは、普通の銀行融資に比べると金利が高く設定される傾向があることだ。