名古屋税関5県、6月の輸出額が40%減

欧米、東南アジア向けは自動車関連の落ち込みで低迷

 名古屋税関が二十一日発表した管内五県(愛知、岐阜、三重、静岡、長野)の六月の貿易概況によると、輸出額は九千六百二十一億円で前年同月比40・4%減だった。中国向けは前年超えとなったが、欧米、東南アジア向けは自動車関連の落ち込みで低迷が続く。

 輸出額は、米国向けは54%減の二千十三億円。自動車が65%、変速機など自動車部品が50・2%それぞれ減った。欧州向けは34・9%減の千二百三十億円、東南アジア向けは57・3%減の九百四十二億円だった。

 一方、中国向けは2・1%増の二千五百九十三億円で二カ月連続の増加。自動車が21・5%増の二百四十八億円と、比較可能な一九七九年以降で最高だった。

 輸入額は前年同月比27・9%減の五千六百二十億円。サウジアラビアからの原粗油、ドイツや米国の自動車などの落ち込みが響いた。貿易黒字額は52・1%減の四千二億円だった。