銀行の意識は変わった
全国103地銀震撼
中部地方のある地銀幹部は、「リーマンショックのときは、企業と向き合わずに逃げた銀行もあった。返済猶予にも簡単には応じず、業況が悪化した企業からの融資の引き合いに対して、銀行は『資料を出せ』と厳しく追求した。それで倒産した企業もあった」と、昔の“すねの傷”を淡々と振り返った。「だが今は、当時以上に政府支援が手厚い。銀行側の厳しい姿勢は緩和されている」という。
「銀行の意識は変わった」と同幹部は断言するが、後述する通り、ホテルやアパレルなど多くの企業は業績悪化と戦っている。こうした企業への資金手当ての局面で、真に意識が変わったかどうかが試されるだろう。