米百貨店、初のコロナ破綻
ニーマン、営業停止響く
米高級百貨店ニーマン・マーカスは7日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を裁判所に申請した。新型コロナウイルスの感染拡大が直撃して事業が行き詰まった。新型コロナによる米大手百貨店の経営破綻は初めて。多額の負債を減らすなどして再建を目指す。米メディアが報じた。
発表によれば、同社は破産手続き中の資金を確保し、負債40億ドル(約4300億円)の免除を目指す。同社は「大半の企業と同様、新型コロナで未曽有の混乱が生じ、われわれの事業を容赦なく圧迫した」と説明した。
同社は店舗の一時閉鎖に伴い、約1万4000人の従業員の多くを一時帰休させた。破産申請後も業務を継続する方針で、店舗の再開は感染の収束状況を考慮し判断するとしている。
ニーマンは1907年創業の老舗百貨店で、米国で百貨店「ニーマン・マーカス」43店舗のほか、百貨店「バーグドルフ・グッドマン」やアウトレット店舗を展開。日本には店舗を持たないが、ハワイ・ホノルル店が日本人観光客に人気だ。
米百貨店業界はインターネット通販との競争激化で業績が低迷。外出制限による営業停止が追い打ちとなった。同じく大手のJCペニーも破産法申請の可能性が取り沙汰されている