プロパー融資or保証協会付き融資?

どちらの融資を選ぶべきか

 融資を受ける場合には、金融機関が独自で融資をするプロパー融資と信用保証協会の保証を付ける保証協会付き融資の2種類があります。保証協会付き融資は、借主が返済できなくなった場合、金融機関は信用保証協会から代位弁済をしてもらえるので、信用力が弱い会社は保証協会付き融資を勧められるケースが多くなります。

 保証協会付き融資には、保証の限度額=保証枠があり、一般保証の場合、無担保枠は8千万円、担保を含めれば2億8千万円となっています。この他にも災害時等に使えるセーフティネット保証や危機関連保証などの別枠が用意されています。

 ただし、保証協会付き融資の場合は保証協会への保証料支払いが発生しますので、借主は借入額の0.5%から1.5%程度の費用負担が生じます。この保証料は金融機関への利息の支払いとは異なり、融資を受けた際に一括にて支払うことが多く、必ず資金計画へ盛り込む必要があります。例えば、1500万円の融資で、10年の分割返済の一般保証の場合は、料率が1.0%ですと、保証料は約82.5万円も発生してしまいます。

 それに比べ、プロパー融資は金融機関が単独で融資をするので、保証協会への保証料の支払いが発生しません。調達コストや保証枠の観点からは、プロパー融資は保証協会付き融資より明らかに有利です。そのため、できるだけ早くプロパー融資を目指すのがいいでしょう。

 プロパー融資は借主が返済できなくなった場合の貸し倒れリスクを金融機関が100%被ることになるため、審査は保証協会付き融資よりも厳しくなります。プロパー融資を受けるためには、金融機関から信用されることが必要となります。

 金融機関の融資判断は事業計画の妥当性、会社状況、担保、保証人提供の有無(保全)、他行の状況等により判断されますが、最終的な判断材料は経営者の手腕および、人柄です。特に飲食店の場合、金融機関から経営者の人となりを信用してもらえるか、否か、が重要ポイントとなるケースが多いようです。